苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
「龍星。
 そなたの返答次第では、毬を東宮の教育係としてこちらに住まわせることにするぞ」

……脅迫。

「お断りします」

龍星は瞳をあげて、きっぱりと言った。
帝は怪しく瞳を煌かせた。

「ほぉ。
 赤の他人のお前がどうやって私の命令を止めるというのだ」

「いかなる手を使っても」

氷のような鋭い視線が、堂々と帝を突き刺していく。

冷たい空気が部屋に満ちる。


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