☆短編集
「咲…今日…コンタクト忘れたから…見えなかった…」
「そうなの?!大丈夫?」
「大丈夫…本…読まないの…?」
疑問形らしい…
「あー寝てようかな?その本、俺も好きだよ。」
俺は頑張って笑った。
「そう…なんだ」
しばらくの間視線が絡んでいたが、琉輝はまた本に視線を戻した。
どうやら本の字は見えるらしい。
「あっ…」
「ん?」
琉輝が視線を時計に向けたので俺も見ると、最終下校時刻だ。
「帰る…?」
琉輝が頷いたので俺も用意をした…っつっても鞄持っただけ。