姫に王子のくちづけを…




新しく出来たそこは


…想像通り


人が多かった





何がオープンセールよ!

私…人ごみ苦手なのに…





『ひゃー人たくさん!早く行こうよ!』


「えっ…ちょっと!そんなに引っ張らないで!」



ぐいぐいと手を引かれて中へと入っていく





繋いだ手が
汗ばんでくる…





『えーっと…奈津実が欲しそうな物は3階だな

じゃあ1階には用無し!』



案内板をチラッと見てから

その長い足で颯爽と歩き出す



…それについてく私は一苦労




小走りになりながら前を歩く晴臣についていく





エスカレーターに乗ってやっと止まることができた




「はぁ…晴臣、歩くの早すぎるんだけど」


『え、そう?だけどちょっとわくわくしない?』



早くも息切れしている私と

ニコニコと笑顔の晴臣







2階も素通りし
3階で今度はゆっくり歩き出した








< 109 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop