姫に王子のくちづけを…
このときの私を動かしていたのは
ちょっとした好奇心と
奈津実がいないから人を待たせる心配もなく
ゆっくりと探検できる楽しみと
誰かに見つかるかもしれないというスリルだった
それからちょっと上がったら
目の前に重そうなドアがあった
「…屋上?」
私は迷わずそのドアに手をかけた
一度屋上に上ってみたかったんだよね!!
ギギィッ
ドアは少しさび付いていて開きづらかったが
力いっぱい押したら何とか開いた
「…ぅわぁ」
空は雲ひとつ無い青空で
そよそよと風が吹いていた
私は屋上の真ん中あたりに歩いていき
ぽかぽかと日光浴をしながらボーっとしていた
屋上…いいっ!
何か高校生って気分!!
ここすっごい気に入った!