姫に王子のくちづけを…





ロマンチックな恋に憧れてた




自分のことを一目で見つけてくれて


『お前しかいない』と言ってくれる




優しい恋がしたかった


傷つく恋はしたくなかった


壊れそうな恋はしたくなかった







毎日愛の言葉を囁いてくれて

自分を守ってくれる





まるで

物語に出てくる

正義の味方みたいな王子様






現実はそんな事ありえない

だけどもしかしたら…


そんな甘い考えのお姫様








私は世間知らずのお姫様


からっぽな中身のお姫様







王子のくちづけを


座ったまま待ち続けている



自分からは動かない


我が儘なお姫様






何一つ言うことのできない


臆病なお姫様






…だけど

「変わりたい」

あなたがいたから

そう思えた…









< 154 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop