姫に王子のくちづけを…
「ありがと…晴臣」
好きになってくれて
また…友達に戻ってくれて
『お前なぁ…泣くか笑うかどっちかにしろよ気色悪い』
き、気色悪いぃ!?
そ、そりゃあ今の自分の顔なんて見えないからどんな顔になっててもどうしようもないけど
「女の子の顔みて気色悪いって…酷くない?」
『酷いのはお前の顔だ…だからさっさと洗って来い
…俺を一人にしてくれ』
最後の言葉は
よく聞き取れなかった
ベーっと舌を出して
しっしっと私を追い払うように手を動かす様子は
もう、いつものクソ生意気な晴臣だった
「分かったよ…ホントにありがとね」
『ありがとって何回も言うな気持ち悪い!』
き、気色悪いの次は気持ち悪いか…