姫に王子のくちづけを…






『…千秋?あれは親が勝手に決めたことだ、気にすんな』





な、何だか親しそうなんだけど

『千秋』って呼び捨てだし…







『気にすんなよ、俺にとっての1番は由香里なんだ…初めて守りたいって思えた、大切だって思えた奴なんだ

だから、由香里が嫌だって言っても俺には関係ねえ』





なぁ?!



何その俺様的発言!




しかも…不覚にもキュンときちゃったってのが

たまらなく悔しい…






だけどそれって


私のことが好きだって受け止めていいんだよね?









『由香里は俺のことが好きだろ?』



悔しいけど


限りなく悔しいけど





「…そうだよ…」




この自信満々な顔に逆らえないのが

めっちゃ悔しいけど






…優しく頭を撫でてもらったら

何だかどうでも良くなってくる









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