姫に王子のくちづけを…
グイッ
「きゃっ…」
空いている手で
突然引き寄せられると
すぐそこには彼方の綺麗な顔
「~~意地悪っ…」
『由香里限定でね』
ベーっと舌を出しながら答える様は
私が何を言っても懲りないと思われる
少々厄介な王子様
くそ~っ…
何か仕返しをしたい…
そうだ
「彼方!」
『ん?…ってうゎっ!』
ぐいっ
彼方は私より背が高いから
引っ張らないと届かない
…唇は恥ずかしいから
ほっぺに
私からの
初めてのキス…