姫に王子のくちづけを…

『依頼をして欲しいのは俺じゃなくて今年入学してくる俺の妹


…由香里って言うんだけどそいつ男にトラウマ？みたいなものがあって


いつまでも俺にくっついて来るんだよ


…もうそろそろ自立して欲しくてここに頼みに来たんだけど』





「つまり、妹の由香里ちゃんと誰かをくっつけて欲しいってことですか？」



妹想いですねぇ～




『じゃあ廉は誰がいいの？由香里ちゃんの彼氏』




優香はもうやる気満々です





『ん～…そう言われてもなぁ…』




まあ、普通は困りますねぇ～





「稜雅、確か従兄弟の彼方今年この高校に来るはずですよねぇ」






『ああ、弟が彼方来るって大喜びしてたから』





「一応彼方君候補に挙げときますねー」





私はその辺のメモ用紙に

『千堂彼方』

と書いた





『ねえ、稜雅！彼方君ってイケメン！？』




この手の話にはすぐに乗っかる優香


彼氏がいるはずなんですけどねぇ…