姫に王子のくちづけを…






…今日は卒業式





折っているスカートも

今日ほどはきちんとして学校に行く




学校に着くと

興奮して朝からテンションの高い奴や

もうすでに泣き出している子もいる





そんな中で

彼方君は1人椅子に座っていた






…1人だけ

まるで時間が止まっているような


そこだけ空間が違っていた






『ねえ、あんた彼方君好きだったんじゃなかったの?今日言わないと一生会えないよ』




私に彼方君に告白しろとでも言うような友達の目




…好きだけど



好きだけど、怖い



だから
私自身好きなのかそうでないのかよく分からない




「たぶん…しないよ」


もう

これでお別れ








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