姫に王子のくちづけを…



何ナノ何ナノ何なの~!!





あ~もぅっ!最低!






ガクン



階段を降りきったら

急に今まで気力で保っていたようなものなので

体から崩れ落ちた




…男と二人っきりになったのなんて

あの事件以来はじめてなのに…




「ハハハ…ひざに力入んないし…」





こんなに弱かったかな?




走ったせいなのか恐怖のせいなのか分からないけど

心臓が音を立ててばくばくと鳴り響いている









…少し息が整ったところで辺りを見回し気づいた



「ここ、どこ…?」





廊下は夕日がさしているが薄暗く


更にあの日を思い出し

私は座り込んだまま動けなくなった






…ダメじゃない


早く帰らないと…





鞄の紐をぎゅっと握り締め立ち上がったら








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