姫に王子のくちづけを…
_________...
『はよー彼方』
『おっす!今日遅せーぞ』
「わりぃ、寝坊した!」
嘘
なるべく会いたくなかったから
隣の席は
まだ見れない
俺は目を合わせないようにしながら自分の席まで進んだ
見ると
押さえ込んでいる気持ちがあふれ出すから
『昨日何時まで起きてればこんなぎりっぎりの時間に来れんだよ!』
「…俺低血圧なんだよ」
『嘘つけぃ!お前のどこを見れば低血圧に見えんだよ!』
こうやって馬鹿やって笑っていれば
忘れられるから