姫に王子のくちづけを…
思いっきり棒読みだったけど
その信じられない言葉はするすると私の頭の中に入り込んできた
は?
嘘でしょ…
何で私があいつと手を繋がなくちゃいけないのよ!
男と手を繋ぐのなんて
一体何年ぶりだろう…
そう考えただけで
私の体には鳥肌が立ってきた
しかも今日は雨でどんよりと空が暗い
何だか本当に何か出そう…
『じゃあ今から、この学校に伝わる話を一つ紹介します…』
えぇっ!何よそれ!
もう早く終わって帰らして…
そんな願いも空しく
壇上の女の人は雰囲気ありありに話し始めた…