姫に王子のくちづけを…




『ねぇ~、俺のこと手ぇ振り払うほど嫌いなわけ?』



「・・・・・・」



私は恐怖から声が出なかった




いやだ



イヤダ




誰か

タスケテ…







窓から差し込む夕日を遮るように目の前に伸びてきた手を


私は一生忘れないだろう





視界は暗くなり

腕は拘束され



私は身動きが取れなくなっていた




…間一髪のところで友人が私があまりにも遅いので来てくれて助かったが




それ以来


私の中で男と言うものは


嫌悪の対象としか見れなくなった



特に西田君は爽やかなイケメンで誰からも好かれる
裏の無いような明るい人柄だったこともあり





私は皆がキャーキャー言うようなカッコいい人たちを

ものすごく嫌った








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