姫に王子のくちづけを…



『彼方~!!』



ふと目線をずらせば


教室の窓から身を乗り出してキャアキャア手を振っている可愛らしい女の子たち






彼方はニカッと笑って校舎に近づく




…私に向けられない笑顔





『きゃっ!答えてくれた!』

『さっき目が合ったよねぇ!』





…瞳






『おー、どうしたー?』





…言葉






『ん~なんでもないー!』

『頑張ってね~!!』






『何だそりゃ』







彼方はそういって笑うとボールを蹴りあってる集団の所へ戻っていった








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