姫に王子のくちづけを…
__________...
『・・・・・・』
そんな彼女の姿を
愛おしそうに後ろから見つめる人物が一人
『隙ありっ!』
カコーン
と気持ちいいほどの音を立てて叩かれる
『いってぇ!!どこの世界に弁当箱で人を殴る奴がいるんだよ!』
『中身が入ってなかっただけましだと思いなさい』
『は?何だよそれ!』
馬鹿やっていても気になるのは
後ろで1人でしゃがみこんで胸を押さえている
記憶の中で
いつまでも小さいままの泣き虫な君だった