白と黒と永遠と。
胸ポケットに入れておいた通信機が突然鳴り出す。
ボタンを押し、耳元にあてた。
「……もしもし」
『おい、どこ行ってるんだ? 予定時間までもうすぐだぞ?』
「外が、あまりにも綺麗だから。ちょっと見ていたんだ」
『相変わらずのロマンチストっぷりだな。そんな風景見飽きただろうが』
「飽きることなんてないよ。ここは僕にふさわしいから」
『はぁ? ……どうでもいいが、もう戻れ。あと1時間で来るぞ。既に落下報告も……』
「知ってる」
『……バカな考えはやめろ。お前がそうしたって、どうにもならんぞ。彼女は帰ってこない』
「それも、知ってるよ」
『だったら』
「……生きていても、どうにもならないだろう?」
『そんなことは……』
「僕が生きていなければ彼女が悲しむとか言うつもりなら、勘弁してくれよ。死者は語りはしない」
『だからって……』
「永遠がね」
『あ?』
「永遠が、欲しいんだ」
『突然、何を』
「ここはあまりにも、寒すぎる」
ボタンを押し、耳元にあてた。
「……もしもし」
『おい、どこ行ってるんだ? 予定時間までもうすぐだぞ?』
「外が、あまりにも綺麗だから。ちょっと見ていたんだ」
『相変わらずのロマンチストっぷりだな。そんな風景見飽きただろうが』
「飽きることなんてないよ。ここは僕にふさわしいから」
『はぁ? ……どうでもいいが、もう戻れ。あと1時間で来るぞ。既に落下報告も……』
「知ってる」
『……バカな考えはやめろ。お前がそうしたって、どうにもならんぞ。彼女は帰ってこない』
「それも、知ってるよ」
『だったら』
「……生きていても、どうにもならないだろう?」
『そんなことは……』
「僕が生きていなければ彼女が悲しむとか言うつもりなら、勘弁してくれよ。死者は語りはしない」
『だからって……』
「永遠がね」
『あ?』
「永遠が、欲しいんだ」
『突然、何を』
「ここはあまりにも、寒すぎる」