白と黒と永遠と。
『……』

「それに」

『それに?』

「どこにいたって、結果は同じことなんだろう?」

『……お前、それ、どこで』

「僕らに逃げ場所なんてない。世界はこれで終わる。確実に」

『……』

「たとえシェルターに潜ろうと、宇宙に逃げようと。今からじゃ間に合わない。余りにも遅すぎたんだ」

『それでも、少しでも可能性を信じて』

「可能性は、つまりは未来だ。僕にそんなものは必要ない」

『……』

「せめて、君だけでも生き残れるといいな」

『お前がいなくなったら、寂しいよ』

「そうだね。だから僕は」
< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop