君だけのために
「だって中身入ってないから、この箱がプレゼントかと…」
違うの?ならプレゼントはなんなのよっ!
「沙弓、よく聞けよ」
急に京君が真面目な顔になった。
何……?
「お前は、まだ子供だ、だけどもうすぐ世間的には大人だ」
うん、私は来年成人式だけど、再来月には世間的には大人の二十歳になる。
「んで、俺も…もうすぐ23歳になる。」
京君の誕生日は来月だもんね。
「うん、そうだね。」
そうだけど、話が見えないよ。
「沙弓、半年後の記念日を二人でまた迎えられたら…」
「…結婚、しよう。」