恋【短編】
こんなに近くにいたのに
あたしは彼に思いを
伝えることが出来なかった。
そして彼に突然言われた
『俺彼女が出来た。』
この言葉を聞いたとき
あたしの恋は心の中で
音を立てて、崩れた。
そして決めたの…――
彼の恋を応援するって
でも…――
彼が彼女とケンカして
うまくいかなくなったとき
あたしは期待するの…。
別れてあたしの存在に
気づいてほしいって…。
ずっと揺れてる
あたしの心。
決意はちょっとしたもので
揺らいでしまう。
弱いな…。
この決意の弱さは
彼を思っているって
言うことでもあった。
だから一度聞いた
こともあった。
『あたしのこと
どう思う?』
彼は迷わず答えた。