ダンデライオン
第1章
変わらぬ日常
朝、食卓でこんがり焼けたトーストに大好きな苺のジャムを塗ってると、さっきまで気にも留めてなかったワイドショーのアナウンサーの声が私の耳に入ってきた。
「またもやあの人気俳優、眞壁悠斗さんの熱愛発覚しました!お相手は、人気タレントの……」
その言葉を聞いて、あたしは食欲を失った。
だって、あたしずっと眞壁悠斗のファンなんだもん。
素直に応援出来ないなんて、ファン失格かな?
「ほーら、テレビばっかり観てないでご飯食べて!」
「…はーい。」
お母さんに急かされ、無理矢理パンを口に入れた。