ダンデライオン
「久しぶりだね、真澄ちゃん。」

「お久しぶりです。また会えて…嬉しいです。」

にっこり笑って言った。
本心だけどなかなか言えない言葉。

「俺も。行きたいとこある?」

「…えっと、」

場所はどこでもいい。
ただ、悠斗くんがいれば…なんてこと言えない。
付き合ってもいないんだから。そんなこと、とてもじゃないけど口にできない。

「なら、"お任せ"にします?」

ふっと笑う悠斗くんに頷いた。カーステレオから、有名な洋楽の歌手の歌声が流れてる。
悠斗くん、この前も洋楽の曲流してた。あたしはいつも邦楽ばかり聴いてるから全然知らない曲で、歌詞も聞き取れなかった…でも切ない気持ちになる歌だった。

悠斗くんの好きなものをもっと知りたい。
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