ダンデライオン
「…ここだよ。」

着いた場所は、大きな遊園地。小さい頃家族で何度か行ったことがある。

「大丈夫、なんですか?」

悠斗くんみたいなすごい有名な人が来て…パニックにならない?

「平気だよ。それに意外と俺気付かれないんだよね。」

まさか悠斗くんが、なんて思わないもん。

「俺、小3から芸能界入ったからあんまり遊園地行ったことなくて。遊園地デート憧れるんだけどね。」

「あたしも、遊園地デート憧れます。したことないんです。」

「そうなの?じゃ、今日は楽しもう!初めてが俺でよかった?」

にっこり笑う、悠斗くん。当たり前だよ。これ以上の幸せはない。

「はい!」

「よかった。」
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