ダンデライオン
食事を終えて、また車に乗った。悠斗くんは送る前に連れていきたい場所があるって言って家とは正反対の道へ車を走らせた。

「俺さ、あそこに誰も連れてったことないんだよね。俺だけの特別な場所。」

「そこに、あたしを…?」

いいんですか?
あたしをそんな特別な所に…。

「真澄ちゃんだから。」

くしゃっと笑う悠斗くんに心臓がまた騒ぎ出す。

悠斗くんがあたしを連れていったところは小さな丘だった。夜景が凄く綺麗で、東京にこんな場所があったなんて…。
ここが、特別な場所。
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