ダンデライオン
「飯、だよ。下行くぞ。」

「はーい」

階段下りるとホワイトソースの香りがした。今日はグラタンか。

「今日はグラタン?」

「そうよ。マカロニ!火傷しないようにね。」

「はーい。」

お母さんのグラタン。
…あたし大好きなんだけど、悠斗くんはお母さんの料理をずっと食べてないんだよね。お母さんがいるって奇跡なんだね。

「ありがとうお母さん。」

「なによー?変な子ねっ!」

「あたし、変じゃないよ。」

「そーう?」

ありがとう、お母さん。

「…お母さんって検診行ってる?」

「行ってないけど?」

「そろそろ行ったら?いい歳なんだし。」

「あら、まだ若いつもりよ?」

にこにこ笑って、席に着いた。
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