ダンデライオン
短い期間でもいいやって思った。本当はずっと一緒にいたい、でも、例え短くても、悠斗があたしを好きって言ってくれたことは誰にも変えられない真実だから。

その言葉だけで一生分の幸せだから。

「真澄…」

大好きな声であたしの名前を呼んでくれる。
あたしをぎゅっと抱きしめてくれる。
手を繋いでくれる。
キスをしてくれる。

幸せだよ、すっごく。

「悠斗、」

あたしを好きになってくれてありがとう。
そんな気持ちを込めてぎゅっと強く、悠斗を抱きしめた。

とくん、とくん、と悠斗くんの心臓の音が聞こえる。それがとっても心地いいの。
< 139 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop