ダンデライオン
その日から2週間経って、あたしは18歳になった。

「誕生日おめでとーう!」

いつものように、すし詰めの電車から出て来たら、阿由葉はあたしに向けてクラッカーを鳴らした。
散乱した紙を拾い、阿由葉はにっこり笑った。

「ありがとう。」

「ね、あたしが1番最初に直接おめでとうって言った?」

「うん。」

1番最初はお母さんだったけど、ね。家族以外だと最初だよ。

「18歳おめでとう!ずっと、友達だよ。」

「うん!ずっと友達だよ。」

あたし達が三十路を迎えても、おばあちゃんになっても、きっと友達でいよう。
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