ダンデライオン
ボンネットに腰掛けた人はあたしを見付けて、こっちに向かってきた。
サングラスをしてたけど、オーラで周りの生徒達は一般人じゃないと察したのか賑わう。

「真澄」

サングラスを外して、辺りは悲鳴にも似た歓声が沸いた。

「誕生日おめでとう。」

「、悠斗…」

微笑んで祝いの言葉をあたしにくれた。
そして、小さな花束を差し出す。真っ赤な花。
花に詳しくないから、名前はわからない。

「ダリア。」

「ダリア…」

「9月15日の誕生花だよ。」

「誕生花…」

すると悠斗は微笑んで、また口を開いた。

「誕生花はひとつじゃないんだ。でも、真澄にはダリアが1番似合ってる。」

「ありがとう…綺麗な花…」

「花言葉はね、いっぱいあるんだけど"華麗"、"優雅"、"感謝"。ね?真澄にぴったり。」
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