ダンデライオン

そして、時間は流れ当日。

朝からドキドキしていた。なんせ、あたしミーハーなんで……。

昼食をみんなでワイワイと楽しく食べてる今も、少し脈が速い。…寿命縮む。


「ねえっ、サッカー部の海藤(カイドウ)くん可愛くない!?」

そう同意を求める、咲智。

「誰だよ!」

そうツッコミを入れる、阿由葉。

…海藤くん?聞いたことある名前。

「阿由葉知らないの!?ね、真澄!あんたは知ってる?」

「んー、聞いたことある名前だけど顔が思い出せない。」

そう答えるとはあ〜っと深い溜め息を吐く。

「ほら、2年の!背番号7っ!情報によれば彼女なし!とにかく可愛い子だってーっ。」

「…ごめん、わかんない。」

咲智は、面食い。
これは言うまでもないが…。

「ぶっちゃけ、海藤くんにフォーリンラブなんだよねー。」

「まじ?応援してあげるっ!ねっ、真澄!」

「うん!」

軽い告白だったけど。
若干、冗談っぽい言い方だけど。
本気の目をしていた。

嘘のない真っ直ぐな目。
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