ダンデライオン
玄関で待っていると、白い直美の家の車があたしの前に停まった。
「こんばんは、真澄ちゃん。」
ハンドルを握りしめたままそう微笑む、直美のお父さん。助手席には直美のお母さん。後部席に直美。
「こんばんは、今日はよろしくお願いします。」
「さ、入って!」
直美に促され、あたしは後部席のドアを開ける。
他愛のない話で盛り上がっていると、一軒の焼肉屋さんに着いた。今日は焼肉らしい。
見るからに、お高い雰囲気…。
「本当にあたし、お邪魔してよかったんですか?」
「勿論!たくさん食べてね。がりがりじゃない!」
直美のお母さんはそう言って、笑った。