ダンデライオン

しばらく続く沈黙を破ったのは、雅巳。

「彼女と上手く行ってるんすか?」

「雅巳!」

…あんた。芸能リポーターみたいな真似しないでよ。


そんな質問に、少し困惑したような顔を見せたけどニッコリ笑って、口を開いた。

「報道の通り、かな?」

報道…確か、街中をラブラブな雰囲気で手を繋いで歩いて、そのまま悠斗くんのマンションに消えた。だっけ?

ああ…今地味に傷付ついた。

「姉ちゃん、眞壁さんのファンなんすよ!」

「雅巳、静かにしなさい。」

これ以上雅巳を、放って置けば絶対大変なことになる。雅巳は真面目なようでおバカさんだから。
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