ダンデライオン

朝食の後、あたしは自室に篭り受験勉強に励む。

…のもつかの間。

あたしはシャーペンをぽろっと落とし、頭を机に押し付ける。


「集中出来ない…」

ぐるぐると、悠斗くんの顔や言葉、雅巳の言葉がメリーゴーランドの様に頭の中を回る。


悠斗くん、あたしはあなたにとって沢山いるファンの1人でしょ?

たったそれだけのことなのに、どうしてそんなに優しくしてくれるの?

反応を楽しんでるの?


それでも、例えおもちゃでも…あたしは嬉しいんだ。ごめんね、雅巳。


「ほんと…あたしって馬鹿だ。」

自分の馬鹿さ加減に嫌気がさす。
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