マイ・ラブ
茶色の巻き髪に、グリーンの大きなピアス。
四つ折りのスカートに、校則違反のルーズソックス。
「は?何?」
けばいギャルメイクをしたあたしは、お母さんにガンつける。
「香歩~あんたそんなんじゃ友だち出来ないよ?」
「…友だち?」
呆然とするあたし。
自慢じゃないけど、あたしに女の友だちはいない。
ジャラジャラのストラップつきの携帯には、男のアドレスがびっしり入っている。
特定で付き合ってるヤツはいない。
ていうか、あたしにとって「付き合う」なんてままごとだった。
男と女は体だけ。
お互いほかに求めるものなんてない。
あたしは本気でそう思っていた。