なまら除雪ジジイだべさ
「昨日までうちの前さ雪ハネしてくださってたべか? 綺麗にしてくださってぇ…。したっけ、ここの雪の山さ、こういう具合に積まんと、どうにもこうにもあずましくねぇんだべさ」


ぶちぶちっ。


脳の血管が何本か切れたのかと錯覚するほど、威勢のいい音をたてて善吾郎の堪忍袋の緒がちぎれ飛んだ。
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