なまら除雪ジジイだべさ
善吾郎が玄関フードの中で手袋をはめながら空を見上げると、大粒の牡丹雪がふわふわと舞い降りてきていた。

気温が高い日に降る雪は大きい。

しばれる日ほどさらさらの粉雪になる。

大きい雪は水分を多く含んでいて重いということだ。

「はっちゃこいて、がんばんべぇ」

気合いを入れてジョンバの柄を握りしめた。
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