なまら除雪ジジイだべさ
「てっ? 敵襲?」

そう思っても仕方がない。

こんなときの古い家は、震度三くらいは確実に揺れている。

だが、寝ぼけている温室育ちに丁寧に説明している時間はない。

善吾郎は完璧な除雪スタイルを整えると、わたわたしている陽一にこう言い残して外に飛び出した。

「続け! 陽一くん!」
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