リナリア
3.好きなんじゃん
「壮太君は、あたしの事本気で嫌いなのでは・・・?」
「あたしに聞かれても困るわ」
そう言って奈菜に助けを求めたけど、スパッと切られてしまった。
「うぅ、そーだけど・・・・・」
「でも、別れたんだし、普通っちゃ普通の事よね」
「そうだけど・・・。でも、アレは辛いっす」
「そうね。さすがにアレはムカつくけどね。ほら、イライラしないの」
アレ、とは。
あたしのイライラの原因の、アレとはっ!!!!!!!
この前、壮太君が女の人といるのを目撃してから、頻繁に・・・・・
つうか、毎日同じ様な光景を目撃する事となった。
しかもっ!!!
日々違う女の人と一緒なんだ。
グループでだったり、二人きりだったりするけど、変わらないのは壮太君が隣にいる女の人と凄く親密そうって事。
壮太君の事をどう思ってるのか自問している中そんなのを毎日目撃してしまうと、もういい加減面倒になってくる。
壮太君が、自分にとってどんな位置にいるのか。
あたしにとって彼はどんな存在なのか。