リナリア

「俺といるの、嫌?」


 自分の冷たい言葉と感情にビックリし、落胆して俯いていると急に耳元で壮太君の声が聞こえる。


「い、・・・や、じゃ・・・ない、けど・・・・・」



 ななななな、なんで耳元!?

 事態が把握出来なくて、かなりテンパった返事になってしまう。

 これじゃあ、変態だ。



「けど?」



 壮太君は変わらず耳元で囁くように話すから、中々言葉が出てこない。



「けど、何?」

「あ・・・」


 ごくりと唾を飲み込む音が、壮太君に聞こえてないといいな。とか思いながらやっとの思いで言葉を落す。


「別に、一緒にいるの嫌じゃないけど、壮太君・・・、最近親しい子沢山いるみたいだしあたしじゃなくてその子ら誘いなよ」


 最後の方は焦ったのと恥ずかしいのとで早口になってしまった。

 なんだかこれじゃあ、好きって言ってるみたいじゃないか!!!!!


 そう思ったら壮太君の事が見れなくて、俯いてしまう。



 は、恥ずかしい!!!!!




「なんで、知ってるの?」


「・・・・・・・・・・・え?」



 壮太君の言葉がよく解らない。

 え、それは一体何に対して言ってるの?


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