リナリア
「もう、相談なんかするもんか」



 あんまりにも奈菜が笑うから、ぼそりとそう言う。

 そんなあたしに奈菜は目に溜まった涙を拭きながら「ごめんごめん」と謝った。



「次は、もっと真剣に聞くから。さ、講義始まるわよ」



 いつの間にかランチセットをたいらげた奈菜は形の良い唇にグロスを塗りながらあたしを急かす。


 どっちかっつーと、あたしのが待ってたんだけどな。


 そう思いながらも「あーい」って返事をし、先に歩き始めた奈菜を追いかけた。
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