オッドアイ
「せめて今の生徒会長と連絡取れないからって。」
「じゃぁ俺が頼んでも駄目じゃん。」
「元生徒会長でもなんとかなりますよ!実際現生徒会長は学校にいないんですからさぁ」
「って言われてもねぇ」
「前みたいに廃部寸前だった俺らを救ってくださいよ」
「今は贅沢してるだけだろが!」
現生徒会長の中津宇美は居て居ない。
生徒会長が決まった次の日から学校の春期講習を丸々サボり、
昨日は新入生の挨拶もあるというのに出て来なかった。
学校からも連絡は取れず、失踪に近い状態になっている。
「何してんでしょーね生徒会長。」
新聞部員はブスッとした顔を見せる。
実際、現生徒会長の評判は良くない。
学校に全く来ないというのもあるが、その前に
「やっぱりウリでもしてんでしょうか。」
そんな噂があったからだ。
「さぁ。ま、あくまでも噂だからねソレ」
そう俺はとっさにフォローする。
「っていうか、昨日のニュース見ました!?」
「ん?」
「あの犯罪組織のテロ事件ですよ!こういうものを本格的に記事にしたいが為、我々の予算をぜひ!!」
「・・・だから、俺に頼んでも無理だってば」