オッドアイ
その時不自然な車の暴走音が聞こえてきた。
「え?なんだろ?」
くるみがグラウンドの窓の方による。
俺はホッとしながらベッドに居たまま窓を眺める
車の暴走音はどんどん近付いてくる。
「こっちに向かってる・・・?」
グラウンドの真ん中を突っ走る
藍色のベンツがこっちに猛スピードでぐんぐん向かってきた。
こっちに・・・
こっちに・・・
「うわぁぁぁ!!!!!!!!!!」
「ちょっ、ぶつかるぅぅぅ!!!!!!」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!
キィッ・・・
保健室の窓の一部が車でいっぱいになって、ベンツは素早く止まった。
あと一歩進むと間違なくガラスが割れる。
「よ、よくあんなスピードですぐ止まれたな・・・」
「ベ・・・ベンツだからじゃないのかな・・・」
二人共心臓バクバクだ。