オッドアイ
彼女は片手で運転し片手で助手席の俺に銃を突き付けていた。

このまま彼女の言う通りになるわけには行かない。

だからって運転中は危険だし…

車は人通りの少ない駅とは反対の方向に走る。

だからと言って人目につかないような場所ではない。

このままずっと走ると広い道に出て…


「アハハハハ」

「!?」

運転した女は急に笑い出した。

それは 何か悪巧みをしているというより

ただ単におかしくて笑っているようだった。

この状況には場違いな笑いである。

「さすがだな。黒眞遼一」

「…は?」

そういうと彼女は銃を引っ込めた。


「安心しろ。私は警察だ。」








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