オッドアイ
「は!?」
警察!?
「さっきは悪かったな。ホラ、警察手帳。」
そういって彼女は俺に警察手帳をポイッと投げる。
開けてみるとそいつの顔写真・・・
確かに、本物の警察手帳だ…
って警部補かよォイ!
すげー出世してんじゃねーか!
「さっきは悪かったわね。なんかさ、こうでもしないとついて来てくれないと思ってさ。」
そういって女刑事は手をギアに伸ばした。
「走行中にはちょっかい出さない主義ね。そうと分かったら、飛ばすわよ!」
「は?うわっ!!」
背中が座席にドカンと当たると共に車は瞬く間にスピードを発す。
「お前なんなんだ!いって!」
急カーブしたせいでバランスを崩し頭を打った。
「あら、物騒なもん持ってるわりにはドジなのね?」
女はスピードを保ったまま大いに笑いやがる。
ってかコイツ、サツかよ…
やべぇな、銃持ってるなんてバレたし。こっちはてっきりヤバい奴だと思っただろが!!
っていうか何の用だよ警察が!
俺どこに連れてかれるんだ!?
「安心しなさい。誰もアンタを摘発しよーって言ってんじゃないのよ」
俺が訳がわからなさすぎて何も言葉を発せられない中女は喋り出す。
「ただちょーと、仕事をしてもらうだけだから…そしたら銃なんて持ってるの無かったことにしてあげるからね。」
「・・・なに、仕事って?」
「ちょうどアンタを呼ぼうと思ってた。そしたらグットタイミングってわ」
ドカン!!!
「っ!!」
急の爆撃音で車内が揺れる。
「爆発!?」
「やりやがるわね・・・」
俺は窓を開けて首を出すと
煙がもくもくと立ち込め始めている建物がすぐ目の前に。
「あれは・・・美術かっう!!」
女刑事はハンドルを切って車体を真横にして派手な音を出して車を止めた。
「まぁ、そんなわけで、
悪いけどアンタにはあの中に入ってもらうから。」
女は淡々とシートベルトを取り外す。
「は!?何で俺が!?」
「何でって、銃を持ってるじゃあないの」