Fated...


泣いている彰悟の隣で周りに気付かれないようにそっとティッシュを出した。
少し驚いた顔でこちらを見つめる相手に知らんフリをして愛美を見ていると

「ありがとう。」

とだけいい席を離れて部屋を出て行ってしまった。

彰悟はどんな思いでこの曲で泣いたんだろう…
私と同じなのかな?
あの瞳が気になって仕方なくなっていた。

彰悟も戻りさすがに連続で一人で唄うのに疲れたのか愛美も一緒にみんなで喋ることになっていた。


「早矢ちゃんって中学生やんな??」

『そうですよ??』

「今日も学校やないんか??」

『行ってませんね。ここ2ヶ月くらい(笑)』

「亜祐の居候ってこの子なんや。」

「うん。こいつ。」

「なんで??俺は学校楽しかったで??(笑)」

「俺はキライやったなー(笑)」

『めんどくさいし大人の言いなりになりたない。』

「そう来たか(笑)」

『自分が1番可愛いくせに偉そうにしててだるい。』

「早矢は大人が敵やもんな??(笑)」

「敵ね…」

『なぁ??一つだけ言ってもいいですか??』

「早矢ちゃんどしたん??」

『彰悟さん。作り笑いしてしんどくないんですか??』
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