流星

「ねえ、どっちなの…っ」

「どっちでもいいだろ、んなの」

「よくないよ…!」

いいんだよ、んなことどうでも。
お前には関係ないことなんだから。

「…俺はお前が好きだった。例えお前が俺の名前すら覚えてなくても、大事だった。その気持ちに名前なんか関係ねーじゃん」

例えお前が好きなのが兄貴でも。
例えお前が俺に兄貴を見ていても。
そんなのはどうでもよかった。


「今更、気にすることじゃない」

残酷だとは思う。
知りたいと望む人間に関係ないと言う自分。
そんな自分がすごく残酷だと思う。
でも、これが最善なんだ。

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