貴様に届け――…
トラは静かに少女に言った。

「…何故トップを目指しているんですか?」

少女は、泣き止んだ目でトラを見た。

フッと小さく笑い、トラは一旦目を閉じた。

「……その内わかるよ」

ポンポンッと少女の頭を触りよいしょって声を出しながら起き上がる。

「そういえば名前は?」

「ソラです」

「ソラ、私についてくる気あるか?」

「はい!!」
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