“俺様”大家の王国



「とりあえず、悪いようにはしないわ。

いいから、私の言う通りにしなさい。

例えそれが演技でも、最悪今晩限りでいいから」

「……分かった」

 
しかしその日ときたら……思い出す度に、

腸が煮えくり返りそうになる。

屈辱的な夜だった。
 

まず、予想出来なかったのが、

先方がかなり乗り気だったという事だ。

何でも、母のファンだとかで、

私を『母に似ている』と、一目で気に入ったらしい。



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