“俺様”大家の王国
――恐怖で、心臓が停まるかと思った。
でも、
(まさか、これでさっきのもチャラ……?)
つい数分前、似たような事を彼はしでかしてくれて、
今度は私が『発見者側』だったのだ。
しかしそう思うと、……何かちょっと嫌だった。
でも、仕方ない。
「えっと……じゃあ、早く着替えて下さいね。
くしゃみとか出ないうちに……」
「ひっぐしゃ!」
「言ってるそばから……」
「ずみまぜん……じゃあ、ちょっとそっち向いてて貰えますか?
別に見てても構いませんけど」
「あ、大丈夫です。ずっと目瞑ってますから」