“俺様”大家の王国
だけど、目の前の大家さんは、
どう見ても二十代……。
下手をしたら、十代でも通りそうだ。
……一体、どういう立場の人なんだろう。
「あの……?」
大家さんが、不思議そうに首を傾げた。
「僕の顔、何か付いてます?」
「い、いえ……何でもありません」
つい、不躾に見過ぎてしまった。
……恥ずかしい。
「それじゃ、お部屋に案内しますね。
そうだ、その前に一言……」
大家さんは、ちょっと照れくさそうに笑い、
「……ようこそ、『“オレサマ”パレス』へ」