“俺様”大家の王国
凄い……治ってる
君、恩人……命の恩人だ!
的場さんは、万歳をして喜んでいた。
時々、変にきゃっきゃと甲高い声になったりしていた。
どうやら的場さんの奇声は、嬉しい時とショックを受けた時に発せられるものらしかった。
応急処置として、自分のおやつ用に購入していたビスケットやボーロを提供して、
私は食事の用意にとりかかった。
パレスに帰って来たのは久し振りだったが、
幸いきちんとした食材は十郎さんのところで扱う事が多かったので、賞味期限が近いものは元々置いていなかった。
よって、冷蔵庫の中がバイオハザードになる事はなかった。